タワーマンション問題と固定資産税
マンションの高層階と低層階では、新築販売時の価格は高層階の部屋の方が高額だし中古でも高層階の方が高く売れますよね。
でも、固定資産税は高層階も低層階も同額です。単純に広さ(持分面積)で計算されるだけです。
つまり税金の計算では、高層階も低層階も同じ価値として評価されていました。
どうしてこんなことがおこるのでしょうか?
固定資産税は、その年の1月1日の所有者に課税される地方税です。
基本的には固定資産税評価額に標準税率1.4%をかけた金額です。それに各種軽減税率適用等があります。
土地の固定資産税評価額は、毎年、国が発表している公示地価の7割を目安に決められています。
建物の固定資産税評価額は、建築価格から時価を算定して決められています。
現行、マンションなどの集合住宅の固定資産税は、まずはマンション一棟全体で、その敷地と建物の固定資産税を算出します。
そして、各所有者は、マンション一棟全体の課税金額を、自部屋の専有持分で按分された金額を課税されます。
つまり、40階の部屋も1階の部屋も1㎡あたりの税額は同じです。
南向き、北向きとかは一切考慮されません。ただ面積だけの按分です。
税金は、その価値で決定されるべきなのに、これでは、不公平ですよね。
そこで今回、この不公平を是正するために、国は改正に向けて検討していることが発表されました。
20階建て以上のマンションを対象に、固定資産税を中層階はいままでどおり、高層階を高くして、低層階を安くする方向で検討されているようです。
マンション全体の税額は変更しないようです。
・2016年11月7日 公開