税務お役立ち情報

8月に閣議決定されたその他の税関連

消費税以外の項目も、延期になる項目があります。

消費税の増税にあわせた景気対策項目が中心のようです。
 
 

○所得税
(1) 住宅ローン減税等の適用期限延長

 平成31年6月30日→平成33年12月31日

 ※所得税の特別控除です。
  景気状況によって、頻繁に改正があります。
  前回の消費税増税時の景気対策で、減税額が拡充されております。
    

○贈与税
(1) 住宅取得資金贈与
 親、祖父母等から住宅購入資金の贈与を受けた場合の非課税枠の適用期限延長

 平成31年6月30日→平成33年12月31日

 ※住宅購入資金を贈与した場合の非課税枠は現状規定では、良質な住宅に該当するものは1,200万円、それ以外が700万円です。

 消費税の税率引上げ時期まで、現状の非課税枠が継続となり、平成31年4月以降は、下記の(2)の非課税枠となります。
    

(2) 反動減対策としての住宅資金贈与の非課税枠拡大
 (1)の非課税枠を3,000万円まで拡大する時期の変更

  平成28年10月1日~平成31年6月30日→平成31年4月1日~平成33年12月31日


  非課税枠は段階的に減少していきます。
   平成31年4月~平成32年3月 3,000万円(1,200万円)
   平成32年4月~平成33年3月 1,500万円(1,000万円)
   平成33年4月~平成33年12月 1,200万円(800万円)
  
  ※消費税10%が適用されていない場合や、個人間売買で中古住宅を取得した場合はかっこ書きの金額になります。 
   また、良質な住宅に該当しない場合は、それぞれ500万円減額されます。

  
  細かく規定されていますので、贈与時に、適用要件と限度額を確認することをおすすめします。
  

○地方税
(1) 法人住民税の税率変更
 平成29年4月1日以降開始の事業年度→平成31年10月1日以降開始の事業年度

 ※法人住民税の法人割の税率を引下げ、地方法人税の税率を引上げるものです。

(2) 地方法人特別税を廃止し、法人事業税の税率変更
 平成29年4月1日以降開始の事業年度→平成31年10月1日以降開始の事業年度

(3) 車体課税の見直し
 平成29年4月1日→平成31年10月1日

 ※自動車取得税を廃止し、自動車税に環境性能割を上乗せするものです。
   



今回ご紹介させていただいた項目は、閣議決定された項目です。

次回以降の税制改正で、順番に正式決定されていくと思われます。

新聞などで、『廃止』と報道されていたものも、まだ適用しなければならない規定があるかもしれません。

規定を適用する前には、施行時期の再確認をしたほうが、よいかもしれません。

 

 


・2016年10月31日 公開


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